【由来】
総合家電メーカーの「シャープ」。
「シャープ」の商品と言えば、液晶テレビ、携帯電話や冷蔵庫、洗濯機などの家電製品を思い浮かべる人が多いと思いますが、金属加工業として創業し、創業当時はベルトのバックルを作っていた事を知っている人は少ないのではないでしょうか?
「シャープ」の創業者の早川徳次は、ベルトのバックル(徳尾錠)の発明で特許を取り、1912年に東京で金属加工業として創業します。
その後、得意の金属加工技術を使い、世界に先がけて実用に耐える金属製(ニッケル)の繰出鉛筆(早川式繰出鉛筆)を発明します。
従来の繰出鉛筆は見かけが悪く、壊れやすく、実用にはほど遠いセルロイド製のものでありました
そして、この金属製の繰出鉛筆を「先のとがった鉛筆」という意味で「シャープペンシル(尖鉛筆)」と名付け、大正時代の日本で一世を風靡します。
さて、ここ迄くると皆さんお解かりかと思いますが、「シャープ」の社名はの由来は、この「シャープペンシル」に由来しています。
そして、売上は順調に伸びていきますが、この後、「シャープ」にとって大きな転機となる出来事が起こります。
1923年(大正12年)9月1日がその日です。
ピンと来ましたか?そう、関東大震災が起こったのです。
工場は一瞬にして瓦礫となり、止む無く事業を閉鎖する事になりました。
そして、創業者、早川徳次は大阪に移転し、再起を図ります。新たに事業を興し、ラジオ受信機の製造を開始します。
これが大ヒットとなり、戦後、テレビの製造、そしてAV・通信機器、情報機器等の製造を行っていく事になります。
このラジオが今日のシャープの礎となっていますが、もし、関東大震災が起こらなければ、もし、工場が崩壊しなければ、今と違った「シャープ」という会社があったかもしれませんね。
【沿革】
1912年(大正元年)9月
創業者、早川徳次が金属加工業を創業
ベルトのバックル「徳尾錠」を考案
1915年(大正4年)
シャープペンシル(早川式繰出鉛筆)を発明
1923年(大正12年)9月
関東大震災により工場を焼失
1923年(大正12年)12月
大阪にて再起を図る
1925年(大正14年)
ラジオの販売開始
1953年(昭和28年)1月
テレビの販売開始
1964年(昭和39年)
電卓の販売開始
1970年(昭和45年)1月
「シャープ」に社名変更
【会社概要】
正式社名 シャープ株式会社
カナ表記 シャープ
英文社名 Sharp Corporation
本社住所 〒545-8522 大阪府大阪市阿倍野区長池町22-22
電話番号 06-6621-1221
業種 電気機器
公式サイト http://www.sharp.co.jp/
株価 6753 シャープの株価